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2017年9月に三重県初のエキシマレーザー心内リード抜去術の施設認定を受けました

17.09.30

 

当院においては洞不全症候群や房室ブロック、徐脈性心房細動などの徐脈性不整脈に対してはペースメーカー植込みを、また心室細動、心室頻拍などの致死性心室性不整脈に対しては、心臓突然死の予防目的で、埋込み型除細動器(ICD)の植込みを行っております。さらに薬物治療抵抗性で、心室内伝導遅延を伴う難治性重症心不全患者に対しては心臓再同期療法(CRT)ICD機能を合わせもったCRT-Dの植込みも実施してしております。

 

高齢化に伴い当院でも植込み術施行件数は増加しておりますが、これら植込み型デバイス治療の増加に伴い、術後に発症する合併症の頻度も増加傾向にあるのも事実であります。術後合併症の中でもっとも危惧されるものがデバイスへの感染です。感染の原因は様々ですが、新規植込み症例より、電池交換やリード追加などの再手術後に多い傾向にあり、本邦では高齢化により、今後電池交換などの再手術の回数の増加が予想され、感染へのリスクは高くなる可能性が示唆されます。感染を発症した場合デバイス本体のみならずリード抜去が必要となることがありますが、植込みから長期間経過し、心臓内あるいは血管内に長く留置されていたリードは組織との癒着のために、単純にリードを牽引するだけで抜去することが困難であることも多く、過度の牽引はリードの断裂、血管損傷や穿孔といった致死的合併症を引き起こす場合もあります。体外からの抜去が困難な場合には外科的開胸での抜去をしなければならないこともあります。そこで可能な限り開胸せずに、低侵襲にリードを抜去できる手段として開発されたのがエキシマレーザーを使用した心内リード抜去術です

 

エキシマレーザーシースによるリード抜去は、1997FDAで認可以降、欧米にて急速に普及し高い成功率と安全性が報告され、本邦においても2008年厚生労働省の認可を受け使用可能となり、20107月より保険適応となっています。

 

三重県内ではエキシマレーザーが使用できる施設が限られております。当院は数少ない施設の一つであり、今回そのメリットを生かし、デバイス感染が生じた場合にレーザーを使用したリード抜去が使用可能となるように規定の講習を受け、919日に施設認定を受けました。

 

レーザー抜去術が必要な患者様がお見えでしたら、お気軽にご相談ください

 

循環器内科  鈴木啓之   心臓血管外科  西村善幸